豚や馬のやきとり  揚げた鶏のやきとり  季語  草野心平 

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忠臣蔵のセリフに「鶏」がでてくる

 並木千柳、二代目竹田出雲、三好松洛らが作者となった歌舞伎の人気の演目『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』「七段目」のセリフに鶏が登場する。吉良方の目を晦ますため、祇園で遊興にふけっていた大星由良之助は、敵の間者から蛸をすすめられる。そのあと、「これから鶏締めさせ鍋焼きしょ」というのだ。
 このセリフからも、元禄時代の日本では、鶏が食べられていたことがわかる。
 また、軍鶏が登場するのは『三人吉三廓初買(さんにんきちざくるわのはつがい)』で、堂森が軍鶏ネギを買ってくる場面がある。「軍鶏で一杯」というセリフも世話物に多くみられ、鶏や軍鶏の鍋はポピュラーな存在だったようだ。

 ちなみに『仮名手本忠臣蔵』の題名の「仮名手本」とは、浪人たちの数がいろはと同じ四十七人、大石内蔵之助の名前を暗示する「蔵」に忠臣が集まるという意味で「忠臣蔵」となった。もともとは人形浄瑠璃のために書かれた芝居だったが、人気を博したため、歌舞伎に転じた。また、元禄時代に起こった討ち入りを南北朝時代の設定にし、『太平記』の人物を登場させている。
 『仮名手本忠臣蔵』の登場人物は、歴史上の人物の名前に洒落や地口を駆使し、実在の人物を想像させる。例えば、浅野内匠頭の名前は塩で有名な赤穂藩を連想させる塩谷判官となり、吉良上野介は作法を司る高家筆頭であることから高師直の名を当てはめた。大石内蔵之助は大星由良之助となり、大高源五は大鷲文五と変化している。大鷲文五は、大高の苗字を大鷹として読み替え、鷹から鷲に変化させた。

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